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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第22章 ブーケと夢の国


辺りは楽しそうに話す人達、笑顔、祝福の言葉

『結婚式って…なんか…すごいね』
七海は会場に視線を向けてみる

白い花、飾られたウェルカムボード
新郎新婦の写真、バルーン
「そうですね」

紅海は少し笑った

呪術師の任務現場とは、まるで別の世界の空気だった
紅海は、その光景を少し眩しそうに見ていた

新郎新婦が席を回り、祝福の言葉を交わす
誰かが笑い、誰かが涙ぐむ

幸せというものが、形を持ってそこにあるようだった

すごいなぁ
こういう日が本当に現実にあるんだ、と
人が誰かと生きていくことを、こんなにもたくさんの人が祝う日

ふと視線を横に向けると、隣には七海が座っている
静かに料理を口に運んでいたが
紅海が会場を見回しているのに気づき小さく言った

「楽しめていますか」

紅海は頷く

『うん』
小さく笑う
『なんか、幸せな気分になるね』
七海は少しだけ視線を和らげた
「そうですか…」

しばらくして司会者の声が会場に響く
「それではここで、ブーケプルズのお時間です」

女性たちがざわめく
最近のブーケトスとは違い、一本のブーケから何本ものリボンが伸びている
その中の一本だけが本当にブーケに繋がっている
呼ばれた独身女性たちが前に出て、好きなリボンを一本選ぶ
紅海も太田に手招きされ、少し戸惑いながら前に出た

リボンが手渡される
こういうの、初めてだ

紅海は少しだけ緊張しながら、細いリボンを握る
司会者が笑顔で言う

「それでは皆さん、せーので引いてください!」

せーの!
周囲の女性たちが一斉にリボンを引いた

ふわり
白い花束が持ち上がる
紅海の手の先で

「え?」

一瞬、状況が理解できない
周囲から歓声が上がった
紅海は目を丸くして、ブーケを見つめる

白い花
リボンが揺れている
『え、えぇ!?わたし!?』
周りの女性たちが拍手する

「次に結婚かもよ?」
「良いな~!」
と、それぞれ声を出す
紅海は照れて頬をかいた

『えへへ…』
どう反応していいか分からないまま、ブーケを抱えて席へ戻る
席に着くと、七海が視線を向けた

紅海は少し照れながら言う
まさかの貰っちゃった』

七海は静かに頷いた
「縁起が良いですね」

紅海はブーケを見つめる
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