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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第19章 呼び捨てと歓迎会


伏黒くんが、悟と自然に距離が近い理由も、少しだけ理解する
もしかして、入学前から任務に出ていたのかもしれない

私が京都にいた間の悟の事を、どれだけ知っているのだろうか
もっと遠慮せずに、悟と連絡取り合っていればよかったな…と、今更ながら思う

窓の外では、荷物を運ぶ影が小さく動いている

書類を片付けた紅海は職員室の時計を見上げる
そろそろ帰らないと、浅葱の眉間に皺が寄る未来が見える

鞄を肩に掛けて、校舎を出ると伏黒が立っていた
『あ、伏黒くん、引っ越し作業終わった?』
「はい、大体…あの、流鏑馬先生、この辺って、買い物するとこあります?」

『え?あ、あるよ。何か足りない?』
「洗剤とか、細かいの買い足したくて」

淡々としているのに、わざわざ聞きに来てくれたのかも?と思うと、胸をくすぐる…

『ちょうど私も帰るところ…下の商店街、案内しよっか』
「助かります」

並んで坂を下る
商店街は古びているが、生活の匂いがある
八百屋の声、揚げ物の油の音
伏黒は必要な物だけを手際よく籠に入れる、無駄がない

『どう?困らない程度には、お店有るでしょ?』
「そうですね、思ったより周りに店があって良かったです」

『学校も、まぁまぁ、古いけど静かだし、私は好きなんだ〜』
「騒がしそうなのは、一人いますけどね」

『わ、それ悟の事?ふふふっ』
今頃、くしゃみしてるんじゃない?と思わず笑みがこぼれる

「…思ってたんですけど…五条先生と流鏑馬先生って、お互いに名前呼びなんですね?」
『あ…確かに…生徒の前で名前呼びとか…教師として…』
紅海が勝手に反省し始めて、伏黒は慌てて紅海の方を振り返る
「や、違う、違いますって、仲良いんだなって思っただけですよ」
『あ、そ、そう言うこと!?
良かったぁ…伏黒くん、真面目そうだから怒るのかと…もー!勘違い!恥ずかしい!』
ペシペシと背中を叩かれる
この人、波長は五条先生と同じなのかもしれないと、うっすら感じる

『私と悟は、高専の同期なんだよ…
高専卒業して、わたしは京都に配属になってね
こないだ、東京に戻されたんだけど
卒業してから会わない時間の方が長かったのに、
すぐに元の仲に戻れるのって同期だなって思うよ』
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