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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第18章 教示と追憶


「本気かもしれない部分があるなら
失礼だよ…相手にも、自分にも」
紅海が考えながら俯く

「流鏑馬さんは、その人と、この先どうなりたいとかあるの?」
窓の外の往き来する人の影を眺めながら、紅海は思う
悟と、この先どうなりたい?考えた事もなかった…
高専時代から出会って…今までの事をずっと考える
太田は、しばらく紅海の顔を見ていた

『…悟と、仲良くしてたい、こんな事で気まずくなりたくないし
今まで通り、一緒に笑ってたい…』

言葉にした瞬間、胸の奥が少し静かになる

太田は小さく笑う
「じゃあ、まずそれを基準に考えよ」

『基準?』

「付き合うかどうとか考えない
“今まで通り笑える関係を壊さない”が最優先よ」
紅海の気持ちを整理してくれる一言

「その人が本気なら、ちゃんと向き合っても良いけど
まだ、告白された訳でもないんでしょ?
流鏑馬が関係を崩すのが怖いなら、急がなくていい
仲良くしてたいって、悪い欲じゃないよ」

紅海は視線を落とす
『でも……中途半端って思われないかな』
「思わせとけばいいじゃん、
相手だって中途半端な行動起こしてんだし」
即答

「それに、完璧なんでしょ? 
だったら、曖昧な時間くらい耐えられるでしょ…その人」
核心を突く言い方だった

紅海は、五条の顔を思い浮かべる
いつも飄々として、余裕のある笑み
気まずくなるのが怖いのは、関係を失うのが怖いからだ
恋愛どうこう以前に、五条との空気感が好きなのだ

「ねぇ」と太田が続ける

「仲良くしてたいなら、逃げない事…
変に距離取ったら、そっちのほうが気まずくなるよ?」

紅海は、ゆっくり息を吸う
からかわれてるか、本気か解んなかったけど
でも、自分の願いははっきりしている

――悟と、笑っていたい

太田は水を一口飲んでから、少し身を乗り出した。
「ひとつ気になるんだけど…流鏑馬さんって、
恋愛経験なしって事は、今まで彼氏も0?なんの経験も0?ってこと?」

紅海は耳を真っ赤にして俯いた

『お、お恥ずかしながら…』
「意外…今まで告白とかされた事なかったんだ?
告白は流鏑馬さんの性格上、絶対に簡単には出来ないタイプでしょ?」
クスクスと笑われる
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