第2章 ゆらゆら
「家族は……?」
「親元は離れて暮らしてた。問題ない」
「友達……」
言いかけて、言葉を飲み込む。記憶がないのに、どうやって頼るというのだろう。
「……スマホ。私のスマホは?」
「預かってる」
さらりと言われて、思考が一瞬止まった。
「暇だろうから、テレビでも本でも見て過ごしてくれ。必要なものがあれば俺が買ってくる」
……それじゃあ。
「ほとんど監禁じゃ……」
言い切る前に、鶴丸がこちらを見た。
さっきまでの軽口を叩くような戯れるような態度が瞬間的に消え、真剣な眼差しがこちらを射抜く。
「その認識は、間違っていない」
心臓が跳ねる。