第18章 迷宮-ザガン-
『チッ…よりによってアモンかよ…
口うるせぇクソジジィが…』
白けた目で悪態をつくザガン
そんなザガンにアモンは問いかけた。
『ザガンよ。
お主、「王」を選ばないつもりじゃな?』
その言葉にここにいる人間は驚いた。
ジンが王を選ばないだと?
そんなことがあるなら何故迷宮に入ったかわからなくなる。
この問いかけにザガンは大きな溜息を吐いた
『フゥ…
そうさ!僕は人間が大〜〜〜っキライなんだ!』
本気で嫌そうにそう言った。
『だから、人間の王を選び、その上、あのみにくく人間どもが憎しみ合うあちらの世界にいくなんて……』
そこで言葉を切ると
ウォォェッ…キモチワルぅ
と、吐く真似をしてから
だからそんなことは死んでもゴメンだねと言い切った。
そしてころッと表情を変え和かに続けた
『それより僕は、僕の作ったこの無垢でイカした迷宮生物たちと、一生ここで過ごすんだ。
迷宮の周りをウロつく目障りな人間をイジめて暇を潰しながらね!』
その不謹慎な物言いに痺れを切らした白龍がザガン目掛けて槍を突いた。
『おっと!』
白「その娘を放せ!!」
ザガンはそういい睨んでくる白龍をジッと観察してから不敵に笑った。
『いいよ〜』
正にニヤァという効果音がしっくりくる笑みを浮かべながらそういい、
ドシュウッ!!!
ザガンは高く飛び上がった。