第18章 迷宮-ザガン-
アリ「…無茶をするなぁ」
・・気持ちはわかるが危険過ぎだ。ここに置いて行くわけにも行かねぇな。
レイ「ここに置いては行けないから私達と一緒に行こう。」
そう言うと皆も そうだね と賛成してくれた。
少女も1人じゃなくなった事で安堵したのか少し表情が解れたようだ。
私達は道を進んだ。
そして、道の先で私達は予想外のものを目にすることになった。
レイ「ヒト…?」
・・・の形には見えるけど…っ!
モル「酷い」
そこに広がっていたのは木の幹に取り込まれた幾人もの人だった。
その周りには迷宮生物達がせっせと動き周り水をあげたりしている。
世話をしてるとでも言うのか…。
私は周りに沢山いた生物を退かせて幹に掴みかかった。
何とかして中に取り込まれている人を出そうとして見るが引っ張れば中の人はイタイと呻き、苦しむだけだった。
取り乱した私をアリババが幹から引き剥がした。
レイ「…あんなのって……。あんまりだよ」
・・・泣いてる…。助けてって叫んでるのに。
アリ「レイ、今の俺たちにはどうすることもできねぇ…っ!だけど、ザガンをクリアすれば助ける方法がきっと見つかるはずだ!」
・・そうだ、きっと方法はあるはずだ。
私はその言葉を聞いてハッとした。
その通りだと思った。
焦って道を見失うところだった。
レイ「うん。そうだね。
ごめん、取り乱した。」
・・・まだ方法が無くなったわけじゃ無い。
そう話していたら私達の少し先の地面がボコボコいい出した。
白「っ!なんだ!」
モル「っ!!」
アラ「うわぁっ!」
突然の出来事に私達はその光景を唖然としながら見つめた。