第16章 シンドリア
アリ「いや、大丈夫だよ
俺の好きなものばっかりだ」
そう言ってアリババは料理をパクパクと食べていった。
私はしばらくアリババが食べているところを見ていた。
アリ「ふう、腹いっぱいになったぜ!
ありがとな!」
レイ「いえいえ どういたしまして。
……ねぇ 私がこんな事を聞いてもいいのかわからないんだけど、アリババは白龍さんが苦手だったりする?
アラジンにバルバットで色々あったってことは聞いてるけど…私は今記憶がないからさぁ、その頃に一緒に居たとも聞いたけどわからないんだ…ごめんね
でも、悩んでるなら相談して欲しい!話なら聞けるから!」
私は遠くにある星を眺めたまんまアリババにそう言った。
アリ「ああ、それで心配そうな顔をしてんのか。
悪いな。俺の態度がレイを心配させたんだな…。
でも、サンキューな…
少し長くなっちまうがきいてくれるか?
……確かにバルバットで俺は…いや俺たちは色々な事があった。
だけど心配はいらねぇよ?ちゃんと解決したからな。国の情勢のとこに関してはシンドバットさんも協力してくれて煌帝国の植民地にならなくて済んだんだ。
それで何もかもが丸く収まったとは思ってねぇ。だけど王族がいた頃よりは良くなったんだ。ならそれで俺はいいんだ、国民が幸せをつかめるなら。
まあ、俺個人はまだもやもやしてることだってあるんだ…。だから煌帝国の皇子である白龍とは絡みずれぇというかなんというかって感じなんだ」
私は黙ってアリババが自嘲気味に笑いながら話すのを聞いていた。