第16章 シンドリア
レイ「ねぇ、ジュダル。そろそろ下に戻ろうよ?みんな心配してると思うんだよね、あんな急に飛び出したから」
私はシンドバットさんたちがいるであろう所を見つめながらそう言った。
ジュ「は?何言ってんだよ。
お前は俺と煌帝国に帰んだよ」
・・お前の近くはオヤジ達とは違って落ち着くからな
レイ「え?それは困るよ!それに…煌帝国って何処か知らないし」
・・・名前は本で勉強したから知ってるけど
私は取り敢えず戻ろうよ!とジュダルを揺すったが頑なに動こうとしなかった。
レイ「…それじゃあ私1人で戻るよ?
気が済んだら降りてきてね?」
と言ってジュダルの腕を全力で外しにかかった。
ジュ「おいっ!ちょじっとしてろって!!」
・・うおっ!力強え!!馬鹿力かよっ!!
上空で私達は取っ組み合いをし始めた。
一応ジュダルの浮遊魔法のおかげで私達は浮けているが、ギャーギャーと引いたり押したりをしていれば、魔法への注意はそれていった。
それに連動して私達の体もゆっくりとだが、どんどん地面の方に引き寄せられていっていた。
だが、余りにもゆっくりだったため初めの方では気付かなかった。