第16章 シンドリア
レイ「私はどのようなのを見せればいいですか?」
ヤム「私もあなたの力は何もわからないから、あなたが得意なものを見せて欲しいわ」
・・どんなものが見れるのかしら!
楽しみでしかないわ!!!
レイ「わかりました。」
私もアラジンと同じように中庭の中央に立った。
私は大きく深呼吸し、自然に胸に手を当てた。
口を大きく開き歌いだした、
レイ「さぁ、起きて!
もう陽は昇ったから。
太陽の光が世界を包み、世界を回まわす。
風は神の息吹、
地に流れる水は神の血脈、
世界を包む深青の海原は神の羽衣。
世界の全てを司る。
白い翼と純真な心を持って。
さぁ、起きて、唄うから。」
私が歌うに連れて周りの大気が揺れ出した。
風が舞、草が踊る。
そして私の周りに淡い光が集まって行く。
ヤムライハさんとアラジンはその光景を固唾をのんで見つめていた。
レイ「大地を駆け抜ける疾風よ、
ここにその力を見せ、
ミカエルの主に忠誠を示せ。」
集まってきた光は私の背に集中していきまるで天使の翼のような形になった。
さらに私が手を当てている胸の紋様も生きていると言っているかのように淡く白い光に包まれながら拍動していた。
そして私を中心に周りにある草花をなぜ吹き飛ばさないかわからないぐらい強大な突風の竜巻を創り上げた。
下では大地を撫でるように穏やかな風貌を醸し出しているが、上空では雲を掻き消すほどの力強い風を巻き起こしていた。