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稀人 ~異国の姫~
第13章 心の傷
「とおさま?…とおさま!なんでそこにいるの?」
「姫、見てはなりません!」
神父様が私の目を手で塞いだ
しかし、指の隙間からその光景を見てしまった
ザクッ…
ブシュゥゥゥ…
私にはスローモーションの様に見えた…
父様の身体に突き刺された剣が引き抜かれ、そこから鮮明に噴き出す真っ赤なものの一滴一滴まで…
私は目を逸らすことができなかった
私はその剣を振るった人の顔が目に焼き付いた
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