第12章 バルバットに平和を
そしてその最中に私は胸の痣に手をかざしミカエルに問いかけた。
反応が返ってくるとは限らないけど、緋の契約のことを聞きたかったからだ。
レイ(ミカエル…ミカエル)
『…お久しぶりです。主』
レイ(久し振りだね、いきなりでごめんなんだけどミカエルは'緋の契約'って知ってる?
私の封印を解く方法みたいなの)
『知っております。ですが、あまり良い方法ではないですよ?
ゆっくり時間をかければいずれは解ける封印です。』
レイ(今、解かないといけないの!もう、彼奴はそこまで来てる。
また、失うのは嫌なの!力をもっていながら何もできないのは嫌だ)
『わかりました。お教えします。
緋の契約というのは、主である貴女がファナリスの血、ファナリスが貴女の血を飲むことで完了します。
これは簡易的なもので貴女が契約で得た力を解除すれば契約は破棄されもとの関係に戻ります。
ですが、その契約を行う際に貴女には本来の姿に戻らないとできません。』