第11章 過去と危険
レイ「それは、私のことです。私の中にある力を指しています。
切れなかったというのは私が幼過ぎたから…力を制御することができなかったんです。
そしてですね、クロム王国が負けた後、私は敵国であったフイズナ帝国に買われてました。
この間の記憶はほとんどないんです。
実のところ私の記憶は私を育ててくれた人に力とともに悪用されないよう、封印されててこの話もここまで詳しくできるようになったのは最近なんです」
モル「レイさん…買われたというのは…」
・・もしかして…
レイ「多分モルジアナの想像通りだと思うよ?
奴隷として売られたんだ、きっと記憶を無くして倒れてたとこを捕まったんだと思う」
アリ「軍人だったってのは嘘だったのか?」
・・ならどこであれだけの戦闘技術を身につけたんだ?
レイ「嘘ではないよ、私は軍に買われたから。
だから普通の労働用とかとは違ったの、私は戦闘用奴隷。
戦闘用奴隷っていうのは戦争で主に使われる奴隷の総称です。
戦争用奴隷は軍で訓練されるけど、どの訓練も過酷で訓練で命を落とすのが当たり前だった。
1番多い訓練内容は死刑執行。
相手は私達を倒せれば刑期が短くなるから本気でくる。こっちは殺すことがクリア条件。
一瞬でも為らえば待ってるのは死
こんな訓練を受けたから強くなったけど、その分手も赤く染まっているよ…
だから、暗殺技術も身についてる。そういう任務もあったから。
私に戦闘センスがあったんだろうね、まぁ王国にいた幼いときから鍛えられてたし」
アリ「そんなことがあったのか…」
・・レイのやつそんな事があったのか…国を失い、さらに奴隷として戦わされた
アリババは悲痛な顔をしていた