第11章 過去と危険
レイ「ま、そういうことです。
この世界に来る経緯から話すと更に長くなるんですけどどうしますか?
聞きますか?」
アリ「聞きたい!」
シン「もちろんだ」
レイ「わかりました。
私のいた世界には、私の祖国であるクロム王国、そしてもう一つの国、フイズナ帝国。
そして、もう一つ中立の存在があってこれは国ではないけれど私達の世界ではとても重要な存在です。
この存在を簡単に言うと神に仕える者たちで教会の司教みたいな感じです。
この三つはとても良好なバランスで付き合っていました。
しかし、この関係を壊す程の事件が起きました。
それは、中立の存在であった教会のトップが力を欲し手を出してはならない力に手をつけてしまったこと…
そのれが原因でクロム王国とフイズナ帝国は戦争になった。
中立の存在が消え片方に力が偏ることを恐れたからだ。
でも、私の父…クロム王国国王は和平を結ぼうとしたんだ…
だけど、和平の文書を書いた書簡はフイズナ帝国に届かなかった…誰かに握り潰されたの
そしてクロム王国は戦争に負けた。
元より軍事力は向こうの方が上だったから…
それにクロム王国は最後のカードを切らなかった。
いや、切れなかった…まだ力を発動することができる状態ではなかったから」
シン「その最後のカードとは一体なんなんだ?」