第10章 バルバット ー再会ー
アラ「ぅ、うん。大丈夫だよ」
アラジンは顔を手で押さえながら応えた
ジュ「おいお〜い、こんな鈍臭い奴が俺と同じマギかよ!
おいシンドバットよ、俺を差し置いてこんなマギと組む気じゃないだろうなぁ?」
シン「俺は関係ない!たまたまこの国で会っただけだ」
ジュ「…それならいいんだけどよ〜
それとレイ、そいつらの知り合いだったのか?」
レイ「そうだよ、それに私がチーシャンで探そうとしてた友達だ!」
・・・悪い奴じゃないと思ってたのに…私の思い違いだったの?
私はジュダルとアラジンの間に立ってアラジンを背に庇った
ジュ「へー、それじゃあお前もう用事が終わったわけだ!そんじゃ帰るぞ」
レイ「いやいや、帰らないよ!なんで会っただけで終わりなの?!」
ジュ「あ?ふざけんなよ!」
・・こいつ連れもどさねぇと俺が紅炎に怒られんだよ!
レイ「…もともと煌帝国に留まるつもりなかったんだけど」
ジュ「チッ!今話してもらちあかねぇ!
それより、おい!チビマギ!お前の王候補出せよ!お前が本当にマギならその辺に1人か2人連れてんだろ」
この問いかけに私達が黙っていると
ジュ「はぁ、ま、自分で探すからいいぜ」
そうしてぐるっと全体を見回してアリババに目を留め八芒星の描かれた剣を見つけ、アラジンの王候補であるアリババを見つけた
ジュ「みぃ〜つけた!
あ?お前、昼にアブマドの豚にイジメられてたやつだろう?
なんか必死こいてわめいてたけど、全然聞いて貰えなくてしまいにウジ虫呼ばわりされて泣いてたよな〜」
ジュダルはププッと笑いながらさらに続けた
ジュ「お前ってホント情けないやつ…!」
アラ「情けなくなんかない!!!」
ジュ「…あ?」
レイ「そうだよ、ジュダル。アリババは最初から認められないかもってわかってた、それでもあそこに行ったんだ!」
アラ「そうさ、みんなのために怖いのを我慢して、今まで誰もしなかったことをしに行ったんだ。
彼は勇気ある人だ!
彼は決して情けない人じゃない!」
私とアラジンはジュダルに向かってそう言い切った