• テキストサイズ

オオカミ少女は愛の夢を見る

第8章 ぬくもりに、名前をつけるまで


離れた後、
白井は少しだけ照れて言った。

「……今の。
 ……ちゃんと、好きって思いながらした」

爆豪の喉が、
小さく鳴る。

「……前から、
そうだろ」

「……ううん」

白井は、
首を振る。

「……前は、
“触れたい”が先だった」

「……今は」

一拍。

「……“一緒にいたい”が、
先にある」

爆豪は、
その言葉を
しばらく噛みしめてから言った。

「……いい変化だ」

「……俺も、
同じだ」

二人は、
しばらく向かい合って立っていた。

抱きしめない。
でも、離れない。

「……勝己」

「……ん」

「……急がなくていいんだよね」

「……ああ」

「……でも」

爆豪は、
少しだけ口角を上げる。

「……進む時は、一緒だ」

白井は、
その言葉に
安心したように微笑った。

——知ったから、
——怖くなったんじゃない。

——知ったから、
——大切にしたくなった。

キスは、
もう衝動じゃない。

選んだ証だった。

二人は、
ゆっくりと歩き出す。

同じ速さで。

同じ未来を、
見るために。
/ 231ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp