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オオカミ少女は愛の夢を見る

第8章 ぬくもりに、名前をつけるまで


白井は、
驚いたように目を見開いてから、
ゆっくり微笑んだ。

「……やっと言ってくれた」

そのまま、
爆豪の隣に座る。

距離は、
ほとんどない。

爆豪は、白井の肩に頭を預けた。

「……」

「……重くねぇか?」

「……ちょうどいい」

返事は、即答。

爆豪は、少しだけ躊躇ってから——
頭を上げて、白井の背中に腕を回した。

引き寄せるほどじゃない。
ただ、
そこにあるだけ。

「……勝己」

「……ん」

「……今日は、何もしなくていい。……私が、そばにいる」

爆豪は、
目を閉じた。

——守る側でいるのは、
——嫌いじゃない。

——でも。

——守られるのも、
——こんなに楽だとは、
——知らなかった。

「……なあ」

ぽつりと。

「……俺、今……」

言葉を探して。

「……眠い」

白井は、
くすっと笑った。

「……珍しい」

「……誰のせいだ」

「……私かな」

「……ああ」
即答。

白井は、
そっと爆豪の髪に触れた。

撫でるように。
指先で、ゆっくり。

「……」

爆豪は、
何も言わない。

ただ、
白井の肩に額を預ける。

「……勝己」

「……」

「……大好き」

爆豪は、
低く息を吐いて言った。

「……知ってる」

「……だから、こうしてる」

その夜。

爆豪は、
誰にも見せない顔で、
静かに甘やかされていた。

それを許せる相手が、
隣にいることを。

何よりも、
大切に思いながら。
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