• テキストサイズ

オオカミ少女は愛の夢を見る

第8章 ぬくもりに、名前をつけるまで


「おおおおおおい!!!!!」

突然、
横から大声。

「いちゃつくなら部屋でやれっての!!
ここ共用スペースだっつの!!」

峰田だった。

「ちょ、ちょっと目を離した隙に、あの狂犬爆豪くんがデレデレなんですけど!?
 誰!?この爆豪くんを乗っ取ったの誰!?」

「殺すぞ玉ぁぁ。テメェ。」

爆豪の殺気に、
峰田が一瞬で黙る。

「……いやでもさぁ」
復活が早い。

「これもう完全に付き合ってるやつの距離感じゃん!!
 しかもさぁ!」

指を差す。

「白井ちゃんが『好き』って言うたびに、爆豪、お前の耳赤くなるの、クラス公認なんだからなぁあ!!」

「……!!」

爆豪が、
完全に振り返った。

「……てめぇ!!言うなっつってんだろ!!」

「ひぃっ!」

峰田は逃げる。

その様子を、
クラスのみんなは微笑ましく見ていた。

「もう隠してないよね」

「完全に恋人枠だよ」

「爆豪が否定しない時点で確定」

白井は、
少し恥ずかしそうにしながらも、
俯かない。

——前なら、
——こんな注目、怖かった。

でも今は。

爆豪が、
横にいる。

「……勝己」

小さく呼ぶ。

「……なんだ」

「……恋人、だって」

爆豪は、
少しだけ考えてから言った。

「……間違ってねぇだろ」

その言葉に、
白井の胸がいっぱいになる。

「……大好き。」

もう一度。

今度は、
照れずに。

爆豪は、
ため息をついて言った。

「……分かったから。
 ……俺も、嫌いじゃねぇ」

それだけで、
十分だった。

その夜。

二人はもう、
特別扱いされることも、
否定することもなかった。

ただ自然に。

同じ場所にいて、
同じ時間を過ごして。

クラスの中で、
当たり前の「恋人」になっていった。
/ 231ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp