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オオカミ少女は愛の夢を見る

第7章 告げる、覚悟


翌日。

放課後の教室。

「……白井」

声をかけてきたのは、
心操だった。

「……少し、話せる?」

二人は、
人のいない教室に残る。

「……何かあった?」

白井は、
少し迷ってから言った。

「……うん」

一度、
深呼吸。

「……私、……勝己と、付き合い始めた」

心操は、
一瞬だけ目を見開き。

すぐに、
穏やかに笑った。

「……そっか。……おめでとう」

その声に、
嘘はなかった。

「……驚かないんだ」

「……分かってたよ」
静かな声。

「白井が、誰に心を向けてるか、……それが、爆豪だったってだけ」

一拍。

「……ちゃんと、
大事にされてる?」

白井は、
はっきり頷いた。

「……うん」

「……大切に、
想われてる」

心操は、
少しだけ目を伏せる。

——胸の奥で、
何かが静かに閉じる音がした。

でも。

「……なら、
それでいい」

顔を上げ、
穏やかに言う。

「白井が幸せなら」

「……俺は、
一番の味方でいる」

白井は、
少し驚いてから、
笑った。

「……ありがとう」

「……心操がいてくれたから、
ここまで来れた」

その言葉を、
心操は静かに受け取る。

「……じゃあ」

立ち上がりながら。

「恋の相談役、
続投ってことで」

「……うん」

二人は、
小さく笑い合った。

恋は、
もう隠しきれない。

でも。

支え合う関係も、
失われない。

それぞれの想いが、
それぞれの形で、
前に進み始めていた。
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