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オオカミ少女は愛の夢を見る

第7章 告げる、覚悟


その日の夜、寮の廊下は静かで、
足音がやけに響く。

「……今日は、ここまでな」

爆豪が、白井の部屋の前で言った。

「……うん」

でも。

どちらも、
すぐに動けない。

「……」

沈黙。

白井が、
少し迷ってから口を開く。

「……勝己」

「……なんだ」

「……クラスのみんな、気づき始めてるかも」

爆豪は、
肩をすくめた。

「……別にいい。俺ぁ、隠すつもりもねぇ」

その言葉に、
白井の胸が少し跳ねる。

「……」

「……でも」

爆豪は、
視線を落とす。

「お前が嫌なら、
無理には——」

言い終わる前に。

白井が、
一歩近づいた。

「嫌じゃない。」

小さな声。

「……むしろ」

一瞬、迷って。

「……勝己の隣にいるの、安心する」

——限界。

爆豪は、
深く息を吸った。

「……」

「……抱きしめる」

いつもの確認。

白井は、
何も言わず、
そっと頷く。

腕が回る。

今度は、
少し強め。

「……っ」

白井の額が、
胸に触れる。

「……近ぇ……」

爆豪の声が、
低くなる。

「……勝己?」

「……これ以上、踏み込んだら、……戻れなくなる」

それは、
警告であり、
自制だった。

「……今日は、
ここまでだ」

名残惜しそうに、
腕を解く。

「……やだ。もう少しだけ。」

白井の一言に理性が揺れる。

その表情に、
爆豪は内心で呻く。

——本当に、
——無自覚が一番怖ぇ。
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