第6章 揺れる日常、進む背中
夜の雄英寮。
玄関ホールは、静まり返っていた。
灯りは消え、
人の気配もない。
「……あれ?」
白井は、
少し不思議そうに辺りを見回す。
隣では心操も、
首を傾げていた。
「……留守、か?」
二人が扉を開けた、その瞬間。
パンッ!パパンっ!
クラッカーの乾いた音。
同時に、
ぱっと灯りが戻る。
「2人とも!仮免合格おめでとう!!」
一斉に響く声。
色とりどりの紙テープ。
風船。
横断幕。
《白井&心操 仮免合格おめでとう!》
「……え」
「……っ」
一瞬、言葉を失った二人の前に、
2年A組が並んでいた。
「やったね!!」
芦戸が満面の笑みで駆け寄る。
「二人とも、本当にすごいやん!お疲れ様!」
麗日お茶子が拍手する。
「努力の結果ですわね」
八百万も微笑む。
「よっしゃー!これでインターン一緒だな!」
切島が拳を突き上げる。
白井は、
驚きと喜びが入り混じった表情で、
しばらくその光景を見つめていた。
「……みんな」
声が、少し震える。
「ありがとう」
隣で、
心操も小さく笑った。
「……こういうの、
悪くないな」
それに、
クラスメイトたちが一斉に頷く。