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オオカミ少女は愛の夢を見る

第6章 揺れる日常、進む背中


その日から、
夜の寮に灯りが増えた。

爆豪の部屋。

机の上に広げられた過去問。
赤ペンとノート。

「……ここ、
引っかけだ」

「……ほんとだ」

問題を追いながら、
自然に並ぶ時間が増える。

「分かんねぇとこ、
印つけろ」

「後で潰す」

命令みたいで、
でも丁寧。

白井は、
自分が“頼っている”ことに
気づいていた。

——怖くない。

——拒まれない。

それが、
こんなにも心を軽くする。

「……勝己」

「何だ」

「一緒にやれて、
助かってる」

爆豪は、
ペンを止めずに言う。

「結果、出せ」

それが、
最大の励ましだった。



数日後。

体育館前。

「集合だ」

相澤消太の声が、
静かに響く。

「今日から、
仮免試験に向けた
特別訓練を開始する」

白井は、
心操と視線を交わす。

——来た。

文化祭の準備。
筆記の勉強。
そして、実技。

忙しさは、
確実に増す。

でも。

背後から、
爆豪の気配がする。

——一人じゃない。

「……行こう」

心操が、小さく言う。

「……うん」

白井は、一歩踏み出した。

日常は、
さらに慌ただしくなる。

けれどそれは、
前に進んでいる証だ。

守るために。
進むために。


ここから本格的に走り出す。
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