第7章 壁外調査
ハンジは、横目でユキノちゃんを見ながら、
心の中で叫んだ。
(見て見て!! 四人が揃ってるよ!!
完璧なチームだよ!!)
リヴァイの刃が最前線を切り開き、
イザベルちゃんが機動力を活かし、
ファーランくんが全体を統率し、
ユキノちゃんが命を繋ぐ。
これ以上ないバランス。
でも――。
ハンジの胸の奥に、ほんの少しだけ、
不安がよぎった。
エルヴィンの計画。
壁外の真実。
この四人が、どこまで巻き込まれるのか。
特に、リヴァイとユキノちゃん。
馬舎であれだけ近づいた二人なのに、
今は戦場で、言葉を交わす余裕すらない。
(いつか……二人で背中預け合う日、来るかな)
ハンジは眼鏡を押し上げ、にやりと笑った。
(来るよ、絶対)
だって、もう始まってる。
リヴァイが、たまに後ろを振り返る。
ユキノちゃんの位置を確認してる。
ユキノちゃんも、前方のリヴァイの背中を、
ずっと見つめ続けている。
(ふふふ……戦場でも、ちゃんと意識し合ってる)
巨人の咆哮が響く。
ハンジは馬を加速させ、ユキノちゃんに声をかけた。
「ユキノちゃん!! もっと近くで見たい!!
リヴァイの斬り方、観察させて!!」
ユキノちゃんが、少し苦笑いしながら頷く。
「ハンジさん……危ないですよ。でも、一緒に行きましょう」
二人は馬を並べて、前方へ。
戦場は残酷だ。
でも、今この瞬間――
ハンジは、心から楽しくて仕方がなかった。
(みんな……生きて帰ろうね)
そして、帰ったら――
もっと面白いことが待ってる。
リヴァイとユキノちゃんの、
次の変化を、絶対に見逃さない。
ハンジ・ゾエは、
壁外の風を浴びながら、
興奮と愛情で胸をいっぱいにしていた。
この四人が揃った調査兵団は、
きっと、歴史を変える。
ハンジは、そう確信していた。