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天狐あやかし秘譚

第10章 迷途忘路(めいとぼうろ)


「お子さんには、ランチサービスでミニ提灯がつきますよ〜」
お姉さんがお店の看板と同じ形の小さい提灯を見せてくれる。清香ちゃんが歓声を上げる。
「清香、ちょうちんほしいー」
提灯・・・うーん。荷物になるからな・・・。でも、ちらっと見た清香ちゃんが提灯をワクワクした顔で夢中に見ているさまを目の当たりにしてしまうと・・・。
「じゃあ、ここにしようか。ダリ」
まあ、すぐ入れるみたいだし、いいか、ここで。値段も目玉がとびでるほどでもないだろう。ダリは飲食店が物珍しいのか、キョロキョロとあちこち見ている。特に着物の女性をじっと見ていた。

あ、そうか、他の店と雰囲気違うもんね。昔の人が着ているような服だから、なんか思い出したりしてるのかな?

「綾音・・・本当に、ここでよいのか?」
「え?別に良いと思うけど。」
「そうか・・・まあ、主が良いのなら・・・」

ん?なんか奥歯にものが引っかかったような言い方のような・・・。
「ままー行こうよ!」
清香ちゃんがガラッと引き戸を開いて入っていこうとするので、私は慌てて追いかけた。だりもそれに続く。

「はーい!3名様・・・ごあんなーい」
お姉さんが元気に声を上げた。
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