第69章 三人成虎(さんにんせいこ)
京依ちゃんのお守りが効いている、と瀬良さんも言っていたことだし・・・。
「なんか、変な話ししてごめんなさい。多分、大丈夫です」
瀬良さんが、これどうぞと小さいミネラルウォーターのペットボトルをくれた。冷たい水が喉を落ちると、なおさら落ち着いてきた。
「全部飲めないなら、ゴミ、預かるわよ」
言われて、素直に飲みかけのペットボトルを渡した。
「一応、私の名刺あげるね。何か相談したことがあったら電話してくれたら」
受け取った名刺はシンプルで、肩書には『宮内庁特別管理局』とあり、中央に『瀬良夕香』、右下に代表番号と内線が書かれているだけだった。
代表に電話して、交換手に内線番号を言えばつながるから、と言っていた。
「家に帰りましょう。送りますよ」
そう言ってくれた。家自体はすぐそこだけど、やっぱり少し怖さはある。近くまで、ということで送ってもらうことにした。