第5章 夢幻泡影(むげんほうよう)
一度はクンニリングスまでされているのだから、と思おうとするのだが、やはり恥ずかしい。できるだけ、ダリに体を見られないように後ろ向きのままベッドに入り、薄い上掛けに潜り込んだ。
ダリがするりと入り込んでくる。
肌が直接触れ合う。私の背中に、ダリの筋肉質の胸板が押し付けられるようになる。ベッドは少し広めのセミダブルとは言え、割と大柄なダリが一緒だ。狭いので、どうしても体全体が押し付けられてくる。
そして、お尻の当たりに当たっているのって・・・。
硬い、棒状のもの・・・熱い塊のようなものが私のお尻の割れ目のあたりにある。これって・・・その・・・あの・・・。
気のせいか、先端からぬるっとしたものが出ているやにも感じる。ビクビクとたまに蠢くそれは・・・
ダリの・・・おちんちん!?
ううう・・・そんなの当てないでよ。変な気分になっちゃうじゃない!?
それに、それに、どうしよう・・・すっごい、気持ちいい。
ベッドの中で、ダリに後ろから裸で抱きすくめられている状態だ。体中が触れ合っていて、それだけで、ものすごく気持ちがいい。身体の余計な力がみんな抜けて本当にリラックスできる。
ついでに、ダリの身体がほのかに香る男性らしい体臭が、東北旅行の時、いっぱいイカされたことを思い出させる。なんとなく、お腹の奥がジュンとしてしまう。
そっと、ダリが私の身体に手を回し、更に身を押し付けてくる。
はああああ・・・もう、それ以上・・・ダメ・・・やめてやめて・・・。
もしこの手が私の乳首を摘んできたり、ましてや下をいじってきたりしたら・・・。
あれ?私、もしかして、それを期待している?ダリにエッチなことされちゃうの・・・欲しがっている?
ところが私の思いとは裏腹に、その手がそれ以上動くことはなかった。
すー、すー、と軽い寝息が頭の上から聞こえてくる。ダリは眠ってしまったようだ。
なんか、ホッとしたような・・・残念なような。
言われてみれば、腰の辺りに当たっている陰茎も萎えているように思える。見てないからわからないけど・・・。
さっきの幽霊の夢はとても怖かったけど、今、こうして受けているダリの抱擁は、とても温かい幸福感を私にもたらした。
やっぱり、不幸と幸福の振幅が大きすぎる。