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天狐あやかし秘譚

第31章 誨淫導欲(かいいんどうよく)


「やっぱり話してくれませんか?一応言いますと、3つ聞きたいことがあるんです。
 ひとつは、誰が貴女がたにここに来るように言ったのか?
 まあ、これについては大方見当がついていますが・・・。
 で、2つ目は、その『誰か』の目的は何なのか?
 最後に、3つ目ですが、輿入祭についてです。特に婿として草介が輿入れするのはなぜなのか?輿入れとは一体何なのか・・・?
 知ってること、全部、教えてくれませんか?」

何を聞かれようと答えられない。私はだんまりを決め込んだ。
はあ・・・と宝生前が大げさにため息をついた。

「貴女達が30代くらいのイケメン男性だったらもっと萌えたんですがねえ・・・まあしょうがないです。拷問は趣味じゃないですし・・・、こっちも趣味じゃないって言えば趣味じゃないんですけど、背に腹は代えられません。」

よっこらしょっと宝生前が私の方に寄ってきて、足の間にかがみ込んだ。

「ほら・・・今ここについてるのなんだかわかります?」

クイッと指で太ももの内側あたりを押してくる。何か、脚に丸いパッチのようなものが貼ってあるようだ。押されると違和感があるし、ちょっとだけチクっとする。

「それは、石の置鍼(おきばり)です。もしかしたら依頼主の『誰か』さんに聞いてるかもしれませんがね。私、ちょっと特殊な公務員で、若干変わった術を使えるんです。私が使うのは『土』の術。この石の針を媒介に、貴女がたに、今、とある術をかけています。」

何を言ってるんだ、こいつは・・・。土の術?媒介?

「まあ、信じなくてもいいです。すぐに分かりますから。・・・でも私、ほら、大学で教鞭をとってるので、つい教えたくなっちゃうんです。だから、少しだけレクチャーさせてください。」

「陰陽五行説で『土』は土剋水ってくらいで、『水』の力を抑える働きがあるんです。で、人間の体の中で生殖器官・・・まあ卑近に言えば性器ですね・・・は腎、つまりは水の支配下にあるんです。だから、土の術で、腎の動きって抑制できちゃうわけです」

宝生前からカバンの中からゴソゴソとなにかを取り出す。ひとつは化粧品の瓶のようなもの、それから・・・

ば・・・バイブレーター?

彼が取り出したのはピンク色の男性器を模した大きめのバイブレーターとピンクローターだった。
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