第23章 隋珠和璧(ずいしゅかへき)
それぞれから歓迎の言葉を受けた。世間話もそこそこに、私は、例の就職の話を詳しく聞きたいと切り出した。
「大歓迎やで、なあ?瀬良ちゃん」
「はい・・・お二人は先日の女怪事件の際にも活躍されましたので、私達としても即戦力として期待できるかと・・・」
待遇を確認すると、今の私にとっては破格である。給料は大卒の初任給を軽く凌駕し、かつ社宅の提供、交通費は別途支給・・・。やっぱり国家公務員は違うなあ、と感心し、『ここで働かせてください』と相成った。
身分の確認、履歴書の提示、その他数枚の書類作成があれよあれよという間に終わる。
その間、芝三郎は清香ちゃんと皇居の森で遊び、ダリは狐神モードで日向ぼっこをしていたようだった。
こうして、晴れて、私は宮内庁陰陽寮の一員となった・・・ようである。
まだ、実感ないけど。
「とりあえず、一番急ぐのは引っ越しでしょうから、どうでしょう?明日にでも社宅の内覧をされては?見ていただいて、引っ越しの段取りなどを考えるなり、準備をするのがよいと思います。ちなみに、引っ越しについては、宮内庁専属の業者がおりますので、そちらを手配しますね。」
瀬良がテキパキと説明をしてくれる。ここで、紹介されたのが、冒頭に話をした『綿貫亭』というわけである。
職と、住まい、二つの問題が一挙に解決した。
こんな、夢のようなラッキー、あっていいのであろうか!?
私は、内覧について、一も二もなく了承した。