第114章 純情可憐(じゅんじょうかれん)
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ゆらゆらと漂いながら、意識が闇の中から浮かんできた。なんだか、身体がふわふわしている。いいや、身体だけではない。頭もだ。
目を開くと、あったかいオレンジ色の間接照明に照らされた、知らない天井が見えた。空調がよく効いているのか、上掛けはかかっているけれども、なんだかちょっと寒い感じすらした。
ううん・・・ここはどこなのでしょう・・・?
ゆっくりと身体を起こすと、頭がふわんとした。なんとなく、喉も乾いている感じがする。大きいベッドの右手には、ローテーブルと、ソファがあって、その向こうには小さな冷蔵庫があった。
お水・・・ありますかね・・・?
そっと床に足をつく。足は素足だった。私はいつもシャーマンみたいな格好をしているけれども、貫頭衣の下は、ちゃんとストッキングを履いているのだ。それを、脱がされて・・・いる?
ううん・・・?
歩き出すと、ふらりと身体がふらつく。そして、そのたびに頭もふわふわするのだ。ここにきて、やっと私は、自分がひどく酔っ払っていることに気がついた。
コ゚トンと冷蔵庫を開けると、無印のペットボトルが2本、入っていた。中身は水のようだったので、開栓して一気に呷る。冷たい水が喉を落ち、身体がスーッと冷えて気持ちが良かった。頭の方も少ししゃっきりしたような気がする。
ここはどこでしょうか?
一見して、洒落たホテルのように感じる。
全体に青を基調とした部屋のトーンは落ち着いていて
ベッドはダブルよりも大きなサイズで、おそらくはクィーンくらいはあるだろう。ベッドヘッドのほうの壁は少しくすんだピンクゴールドの光沢のあるタイル張りで、絵画が二枚飾ってあった。
ソファの向かいには壁掛けのテレビが有り、画面は消えていた。
一見するとラブホテル・・・のようなのです・・・
はて、私はどうしてここにいるのでしょう?
腕を組んで考えてみるが、一向に答えは出ない。最後の記憶は・・・そうだ、京王プラザホテルのメインバーで宝生前さんとお酒を飲んでいて・・・。その途中から、記憶が全くない。
と、いうことは・・・?
「おや、目が覚めたのですか?」
ソファとはベッドを挟んで反対側の扉が開き、真っ白いバスローブを身に着けた宝生前が頭をバスタオルで拭きながら出てきた。お風呂上がりみたいで、ちょっと上気した頬にドキンとしてしまう。
