第102章 能鷹隠爪(のうよういんそう)
とは、土門の言葉だ。要は、『黄色』の影響を受けて、普段以上にハイテンションになって独走した結果、敵に捕まった可能性が高い、というわけだ。
ちなみに、日暮を止めなかったということで、廣金はめちゃくちゃに怒られていた。
「土門様から連絡は?」
日暮の詳細な居場所については、目下、土門を中心として、占部の方で探索が続いている。しかし、その成果はまだ上がっていないようだ。
「俺等だけでこのコンテナ倉庫、全部がさるとか無理だろ?」
御九里はあたりを見渡す。大型の倉庫、倉庫を管理する会社のものと思われるビルがあちこちに立ち並んでいる。何の手がかりもなく探すのは不可能に近い。
「白鷺姫を使うか・・・」
そう言って九条が札を数枚、バッグから取り出したとき、足元にするりと奇妙な感触を感じた。
「うわ!」
突然声を上げた九条に、御九里が「どうした!」と身構える。
「にゃあ」
九条の足にすり寄ってきていたのは、一匹の黒猫だった。
日暮の、猫神、だった。