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天狐あやかし秘譚

第11章 針小棒大(しんしょうぼうだい)


何がダメだ、この鬼め!

私は思いっきり槍を振り上げると、叫んだ!

「悪鬼・・・退散!!!」

そして、力いっぱい鬼の頭めがけて振り下ろす。

「や・・・やめてえええええ!!!」

ボコン・・・と、良い音がした。

ん?

目の前の鬼が膝から崩れ落ち、瞬く間に縮んでいく。
ぎゅうううううっと縮んで、縮んで・・・。

「きゅう・・・」

フサフサの尻尾、まんまるのお耳、茶色の毛並み、愛嬌のある顔立ち・・・
一見犬に似ているけど、これって・・・これって・・・

「た・・・たぬき?」

呆然とする私の目の前に、大きなコブを作った子狸がのびていた。
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