第1章
数日後、再び嵐の夜が訪れた。
木々が激しく揺れ、雨音が鳴り響く。
そこに、ヴラドが再来した。
庭に降り立った影。深紅の瞳が、屋敷を射抜く。
「……今度こそ、君を連れ帰る。」
シエルは即座に指示を出し、使用人たちは屋敷を守る態勢に。
セバスチャンはの部屋へ急ぎ、彼女を抱きしめた。
「様、大丈夫です。」
ヴラドは屋敷内に侵入。
広間に、二人の超常の存在が対峙した。
セバスチャンの黒い影が爆発し、無数のナイフのようにヴラドを襲う。
ヴラドは血の霧を広げ、影を腐食していった。
壁が砕け、床が割れ、血しぶきが飛び散る。
セバスチャンの肩が切り裂かれ、黒い血が流れる。
ヴラドの胸が影に貫かれ、赤い血が噴き出す。
「君は、を汚したな、悪魔。」
ヴラドの声は、憎しみに満ちている。
セバスチャンは冷たく言う。
「は、私のものだ。」
二人はボロボロになっていた。
セバスチャンの燕尾服が裂け、血が滴る。
ヴラドのコートが赤く染まり、体が揺らぐ。
は広間の隅から、その様子を見ていた。
渇きが暴走し、体が熱い。
ヴラドの血の香りが、飢えを蝕む。
もう、耐えられなかった。
「もうやめて……!」
が叫んだ。
二人の動きが止まる。
彼女はセバスチャンに近づき、涙を零した。
「……ごめんなさい、セバスチャン」
セバスチャンの瞳が揺れる。
「……?」
は泣きながら、ヴラドのもとへ歩いた。