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Butler's Vampire *R18

第1章  




はゆっくりと目を覚ました。
朝の柔らかな光がカーテンの隙間から差し込みんでいる。


隣に、セバスチャンの姿はなかった。
でも、確かに昨日二人は愛し合った。


肌に残る熱、唇に残る感触、体に残る甘い疼き。


初めて繋がった、あの瞬間。




胸が熱くなり、はシーツを抱きしめた。


幸せなのに、どこか切ない。
しばらくすると、静かなノックが響いた。


「様、昼食のご用意ができました」

セバスチャンの声。


いつもより、少し甘い響き。
は頰が熱くなるのを感じた。


「……支度して向かうわ。」


扉が開き、彼が入ってきた。視線が絡む。

昨夜の記憶が、二人の間に甘い緊張を生む。


セバスチャンは近づき、の額に軽く唇を寄せた。
優しく、朝の挨拶のように。


「……おはようございます。」



は照れくさそうに返事をした。

「……おはよう。」



彼は微笑み、部屋を出た。
はベッドから起き上がり、鏡の前で髪を整えた。

頰が、まだ熱い。




食堂で食事を済ませた後、はシエルに時間を求めた。

執務室で、二人きり。


はヴラドの手紙を見せ、過去を話した。


攫われ、幽閉され、吸血鬼にされたこと。
今、彼が迎えに来ると脅していること。

シエルは黙って聞き、片目の瞳を細めた。



シエルは冷たく、しかし確かな声で言った。
「この屋敷に危険を及ぼすのであれば、遠慮なくお前を切り捨てる。」



は少し間をおいて、頷いた。
「えぇ、わたしもこの屋敷には迷惑はかけられないわ…そうして。」


シエルは続けた。
「最初はそうおもっていたんだが…。今はもうお前はこの家の住人だ。…守る。」




は息を呑んだ。

「……ありがとう、シエル。」






執務室を出て、は一人になった。


これが正しいのか、わからなかった。
何も与えずに、寄生しているだけ。

守られて、愛されて。こんな自分で、いいのか。





ヴラドの影が、の胸を重くしていた。




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