第1章
事件は無事に解決した。
の得た情報が決め手となり、麻薬組織のルートは断ち切られた。
英国の闇はまた一つ、静かに消えた。
ファントムハイヴ屋敷は、再び穏やかな日常を取り戻していた。
ある晴れた午後、屋敷には突然の訪問者。
馬車から飛び降りたのは、金髪をリボンで結った元気いっぱいの少女、エリザベス・ミッドフォード。
シエルの許婚だ。
「シエル! 会いたかったわよー!!」
エリザベスはシエルもとに駆け寄り、そのあと屋敷中を駆け回った。
使用人たちが慌てて出迎え、も広間でその様子を眺めていた。
エリザベスはの存在に気づき、目を丸くした。
「あなた、誰!?シエル、どうしてこんな綺麗なお姉さんがいるの!?」
エリザベスはを睨み、シエルを盾にするようにから隠れた。
「シエル、この人はどなたなの!? 」
シエルはため息をついた。
「……遠縁の令嬢だ。落ち着け、エリザベス。」
は微笑み、優しく頭を下げた。
「初めまして、です。
お世話になっておりますわ」
エリザベスはを上から下まで眺めた。
「……お人形さんみたい。」
時間が経つにつれ、エリザベスはに懐いた。
「お姉さま、一緒にドレス選びしましょう!」
エリザベスが選んだドレスを着て、一緒に髪やメイクを整えた。
使用人たちにも髪飾りを着用するように言いつけたエリザベスは、庭でお茶会をするのだと言う。
シエルはなんだかんだ付き合っていた。
「エリザベス、ほどほどにしろ……」
文句を言いながらも、拒まない。
はそんな様子を微笑ましく眺めていた。
エリザベスは泊まりで屋敷に残った。
夜、屋敷が静まり返った頃。
は部屋でランプの灯りを落とし、ベッドに腰掛けていた。
エリザベスの賑やかさが残る屋敷は、少し疲れるが心地よいものだった。