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Butler's Vampire *R18

第1章  





ぼーっとして、何も考えられなくなる。


快楽の波が、ゆっくり押し寄せる。





それまでの疲れが一瞬にして無くなったかのような気分だ。

なんだか、ふわふわとしていて

幸せな気持ちが一気にこみ上げてくる。




でも、は吸血鬼の体質で、完全に溺れなかった。





男はベッドまでよろめき、倒れ込んだ。


「嬢……最高だよ…………」




何か言っているが、酔いと薬で呂律が回らず、聞き取れない。




はくらくらする頭を振り、立ち上がった。



ここから出なければ。


は男の荷物を漁った。





仕事用のメモ帳だ。

取引先のリスト、会社名、船の名前。


頑張って、手元の紙に模写する。




文字が歪むが、何とか書き写す。

正しく書けているのかもわからない。




メモを鞄に戻し、残りの錠剤をポケットに忍ばせた。




男を見ると、すでに意識はどこかへ行っていた。







身体が思うように動かない。焦点が合わない。



はなんとか部屋を出た。



廊下で、壁に寄りかかる。





酒と薬のダブルパンチ。




視界が回り、体がふわふわする。


朦朧とした意識の中で、無意識に呟いた。





「……セバスチャン」



そして、意識を手放した。



体が崩れ落ちる。












ホテルの外での戻りを待っていたセバスチャン。




──ふと、微かな声が聞こえた。


そんなわけないのに。




しかし、の匂い。

彼女の、甘くて、魅惑の香りを感じた気がした。




セバスチャンは影から飛び出し、ホテルの廊下を駆けた。




「様!」



セバスチャンはすぐに抱きかかえた。




蒼白な顔、荒い息。



薬の影響だ。






セバスチャンはの額に優しく唇を寄せた。




そして、強く抱きしめたあと、

そのまま抱き上げ、影に溶け込んだ。








セバスチャンは屋敷へ、急ぐ。





は無事に屋敷へと連れて帰られた。







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