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Butler's Vampire *R18

第1章  






は穏やかな眠りから目覚めた。



カーテンのすき間から少しの日が差し込む部屋で

静かなノックが響いた。




「様、お目覚めでしょうか。

今日はお部屋に昼食をお持ちしました。」




セバスチャンの声。


いつもの優雅で穏やかな響きに、は少し頰が緩むのを感じた。



「……ええ、起きてるわ。」






紅茶と軽い食事、そしてスイーツ。


二人の視線が絡む。





昨夜のキスの余韻が、まだ残っている。



ただ、目が合うだけで、胸が少し熱くなる。




それがなんだか心地よい。






は微笑みながら言う。


「ありがとう、セバスチャン」




彼も微笑みを返した。


「お役に立てて何よりです。」











食事を終えると、は久しぶりに庭に出た。




日光に弱い体質なので、短時間だけ。


パラソルを手に散歩する。






新鮮な空気、鳥の声、咲き誇る花々。



「たまには、自然に囲まれるのも悪くないわね」





ふと、視界の隅を黒い影がよぎった。



追いかけてみると、猫だった。






艶やかな毛並みの黒猫。屋敷の野良猫だろうか。



猫は警戒せず、の足元に近づき擦り寄ってきた。





「まあ……可愛いわね。」



は思わず笑顔になり、しゃがんで撫でた。


猫は喉を鳴らし、甘えてきた。






そこへ、セバスチャンが現れた。




「様、そろそろ日光が強くなってまいります」



彼は猫を見て、珍しく柔らかな表情になった。




猫はセバスチャンの足元にも寄っていき、彼は自然に手を伸ばして撫でる。



はくすりと笑った。


「……あなた、猫を可愛がってるのね」





セバスチャンは少し照れくさそうに言った。

「この屋敷の猫たちは、皆可愛らしいものですから。」






はセバスチャンを残したまま室内へと戻った。






猫を愛でるセバスチャン、なんだか可愛かったな……



は心の中で思い、頰が緩んだ。





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