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Butler's Vampire *R18

第1章  




その日、シエルとセバスチャンは女王からの急な呼び出しで、屋敷を空けていた。


残された使用人たちは、いつも以上に張り切って家事をこなそうとしたが結果は惨憺たるものだった。


メイリンは掃除をしていたはずが、花瓶や飾りを割ってしまっている。
バルドはキッチンで新作料理に挑戦すると言ったが、爆発を起こしていた。
フィニアンはお花に水をあげていたはずが、なぜか庭は水浸し。


使用人たちは青ざめ、
「セバスチャンさんが帰ってきたら殺される……!」



は昼過ぎに起きて、その惨状を目撃した。

「……これは、ひどいわね」


彼女はため息をつき使用人たちに優しく言った。
「みんな、何もしないで休憩しておいて。
私が何とかするから。」



メイリンが慌てて、
「でもお嬢様、 私たちの失敗なのに……」


は微笑み首を振った。
「いいの。少し運動になるわ。」



彼女は走り回った。

 
まず庭へ。
簡単に片付けた後、乱れた花や土に手を触れ
吸血鬼の力で活力を注ぎ込む。
花は一斉に咲き乱れ、土は整然と戻る。


次に広間とキッチン。
散らかった破片を片付け焦げを拭き取り、
家具をすべて元通りにした。



吸血鬼の速さと力で、屋敷はみるみるうちに輝きを取り戻した。





シエルとセバスチャンが馬車で帰宅した頃、
屋敷はピカピカの状態だった。



セバスチャンは感心したように微笑んだ。
「素晴らしいお仕事です。誰が……?」




使用人たちが駆け寄り、嬉しそうに言った。
「お嬢様が色々やってくれたですだ!」
「本当にすごいんですよ!」
「俺らもちょっとはやったけどな」




シエルは鼻を鳴らしたが、口元が少し緩んでいる。
「……ふん。珍しいな」



セバスチャンは深く頭を下げた。
「様、ありがとうございます」



は疲れ果て、額に汗を浮かべていた。
「いいえ、これくらい。
……でも今日は早く休むわ。おやすみ。」


彼女は早めに部屋に戻り、ベッドに倒れ込むように横になった。


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