• テキストサイズ

Butler's Vampire *R18

第1章  




セバスチャンが出て行った後、
はベッドに横たわり、天井を見つめた。


悪魔の執事、謎の貴族の屋敷。
何かに利用される予感はする。

でも、今は安らぎが欲しかった。 




夕刻、セバスチャンが再び訪れた。

「主人がお会いになりたいと。
執務室へご案内します」


は緊張しながら従った。
執務室の扉が開き、若き当主が現れた。


シエル・ファントムハイヴ。
青い髪、片目に眼帯、冷たい青い瞳。
まだ少年なのに、威圧感がある。


シエルは椅子に座ったまま、を眺めた。


「……お前が、灰の事件の吸血鬼か」



は息を呑み、警戒した。
「……ええ、そうよ。
あなたが、この屋敷の主人?」



シエルは鼻を鳴らした。
「シエル・ファントムハイヴだ。
犯人を始末してこの事件を片付けるつもりだった。


だが、セバスチャンがお前を連れてきた。


お前の力は、役に立つかもしれない。
 

ただし、屋敷の者に危害を加えたり、問題を起こしたりすれば
——即座に始末する。」



は答える。
「危害なんて加えないわ。
セバスチャンと約束したもの。
彼の血だけで、十分よ」


シエルは一瞬驚いた顔をし、セバスチャンを横目で見てから、冷たく笑った。


「……ふん。悪魔の血を飲む吸血鬼か。

好きにしろ。くれぐれも仕事の邪魔をするなよ。」




セバスチャンが口を開く。


「坊っちゃん、事件はこれで解決ですね。」


シエルは書類に目を戻し、追い出すように手を振った。


「あぁ。僕は次の仕事をする。」



そう言われて執務室を出た後、はセバスチャンに小声で聞いた。

「……事件を片付けるって、
あなたたちは、何者なの?」


セバスチャンは微笑んだ。
「いずれ、おわかりになります。
今は、屋敷での生活をお楽しみください」



は部屋で一人、窓から庭を眺めた。

新しい居場所。
悪魔の血。謎めいた少年貴族。

不安と、安らぎが混じり合った。




/ 80ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp