【aph】セカイはいつか飽和して【dc】【prsk】
第1章 邂逅事変
「犯人を発見した時の特徴は言えるかな?」
(この人も大概だよな……)
︎︎刑事としてまだまだ頼りないところがある彼だけど、人の嫌なことは聞いてこないのは嬉しい。
「はい。……えっと、犯人を見つけたのは僕が注文したフライドポテトを完食し終えたあと。御手洗に向かったところ、個室の一番奥が妙に半開きになっていて、それて近づいてみたらそこに……死体がありました」
︎︎ほとんど率直に話した。変に歪曲して疑われたくはないし。
「そうですか。ありがとう。席の方に戻ってていいよ」
「……わかりました」
(どうやらこのまま解放してくれ無さそうだ)
︎︎そりゃ当たり前の話かもしれない。事件の第一発見者の重要な証人を簡単に返す訳にはいかないのかもしれない。
(はぁ。犯人ならすぐそこにいるのに。名探偵くんは一体何を考えているわけ?)
︎︎容疑者の3人の証言を聞く限りどれも普通で怪しい。それでも名探偵くんの目にかかる犯人は確実にいる。
(まだ証拠不足なのかな……)
︎︎僕は渋々席に戻ることにした。遠目に見ている隣の席の人たちについては特に触れる必要はあまりないだろう。
それでも、僕が座っている席はトイレからあまり離れていないから、事件現場の様子がよく聞こえてきた。
「っはぁ……」
(死体なんて見慣れたもんだって思ってたけど、そうでもないのかな……)
︎︎ ︎︎あまね
『……普』
︎︎ふと、僕のポケットが軽く光った。そう。あの子が来たのだ。
「……ミク」
『……大丈夫? ︎︎顔色が……』
「……大丈夫。それより、……まふゆは?」
『……帰ったよ』
「そう……」
(まふゆもまふゆだな。嫌ならそういえばいいのに)
︎︎そう言うことでは無い。無理。人でなし。そう言われると思って普段は言ってないだけである。
(あーあ、僕はみんなが思っているような子じゃないのに)
︎︎今更後悔するようなものでも無いしな。