【aph】セカイはいつか飽和して【dc】【prsk】
第2章 薫風が帯びる
「……え?」
︎︎やっぱり、これ夏祭りイベントなんだな。
「うーん、ボクはいいかなあ。暑そうだし? それに、前にお祭りみたいな野外ライブに行ったことあるけど、結構体力使うんだよねー。奏とか普とか大変じゃないかな?」
「う……」
「熱中症で倒れそう」
「そうそう。普とか人混みで迷子になりそうだよね~」
「うーん……」
︎︎みんなが行くなら行ってもいいけど、たしかにそんな懸念がある。特に僕なんか体力を使い果たした次の日はだいたい熱だ。
「た、確かに……」
「でも、夕方からって書いてあるからからそれならちょっと涼しいし、大丈夫でしょ。それにちょこちょこベンチもあるし、休めると思うよ」
「んー、だけど……」
これ、瑞希を誘う口実が必要かな。ここで断る理由もないから絵名に協力してあげてもいい。
「……冷たい飲み物、たくさん持っていけばわなんとかなるかな……?」
「えっ、行くの!?」
「私はA-GURIの生歌は見てみたいし。こんな機会、あんまりないだろうし」
︎︎奏の言葉に僕は小さく頷いた。
「……奏が行くなら行く」
︎︎正確にはみんなが行くなら行く、だけど、特にそれ以外の理由は無い。
「まふゆは行ける?」
「いやー、さすがにまふゆは忙しいでしょ」
「予備校があるけど、この日は講義も早く終わるし、予習の量も少ないと思うから大丈夫だと思う」
︎︎ここでまふゆも乗り気なの結構意外だな。いつもだったら面倒くさがりそうなのに。
︎︎それはともかく、僕たちはこのシブヤ夏祭りというのに行くことになった。