【aph】セカイはいつか飽和して【dc】【prsk】
第1章 邂逅事変
「ええっと、被害者は会社員の柊優子さん。42歳。同僚の3人の誘いで今日はこのファミレスに来ていたようです」
高木という男が手帳を見ながら淡々と話す。その姿にああ……、と心の奥底で落胆した。
(いや、最初に東都だとか米花町だとかいうワードを聞いた時に何となく察してはいた。察してはいたのだ。)
︎︎僕の隣には小学生1年生ぐらいの眼鏡の男の子と制服を着た女子高校生がいた。少し離れたところではスーツ姿の黒やら金やら茶などの色をした髪の男たちがいた。
(まさかのコナンとヘタリアのクロスオーバーかよ……)
︎︎正確にはコナンとヘタリアともう一つクロスオーバーがあるけど、どうしてこうなった。まじで。
(ほんとこのセカイに来ていいこと一つもないな)
︎︎前のセカイもいい事なんてなかったけど。転生したからって環境が良くなったりすると思ったけど、それはありえない話だったらしい。
(平凡な生活でも良かったのに……)
︎︎それを望めないのはあまり嬉しくはない。
「ねえ、君、大丈夫? ︎︎怖かったよね」
「……ええ。ですけど、大丈夫です」
「本当?」
「はい」
︎︎毛利蘭の言葉は優しい。さすがこのセカイのヒロインと言ったところである。しかし、別に僕がその優しさに申し訳ないけど、断った。それでもなお、蘭の顔はまだどこか心配そうである。
「それでは、第一発見者のキミに証言してもらいたいんだけど、いいかな?」
「はい」
︎︎ここで断ってしまうとコナンとかに変に疑われてしまうかもしれない。それはそれで面倒だ。
「えっと……」
(まず、なにから話すべきかな。やっぱりここは自己紹介からかな?)
「夜乃普です。14歳。……シブヤ、第……三中学の……3年生です。今日は一人でこのファミレスに来ました」
︎︎学校の名前なんてあんまり覚えていないのは3年間の中でたった数ヶ月しか通えていないからかもしれない。
︎︎学校名のくだりだけ、ちょっとどもったのを気にしていたのは僕が知る限り2名だけだった。
(どちらも見た事がある顔だな……)
︎︎それはともかく、僕の視線を高木渉に向けた。