• テキストサイズ

好きや

第1章 初恋


俺みたいに鉄壁顔やけど笑うときの顔は格別で、そこがかわええ。長い茶髪はいつもポニーテールで。そりゃモテるわな思う。
けど出会って一ヶ月で角名と付き合ってもうて、早う別れんかなとかクズな考えばっかしよって。諦めんかった。
みんなが帰ったのを見て部室の鍵を締め、あることを思い出す。

『今日の放課後、部活のことで話したいことあるんですけど…ええですか?』

と鏡花に朝練のとき言われていたのを思い出す。
鏡花は、確か忘れもんを取りに教室に戻ったはず。そう思って2年1組に向かった。
ドアの縁を触った。

「あっ、ん!すなぁ、まッて」

誰の声や。
俺は電気のついている教室を除く。

「……は?」

俺の手が震える。
そこにはネクタイで目隠しをされ、自身のネクタイでも両手を固定されている鏡花と角名がおった。
何をしているのかはあまり考えたなかった。

「どーいうことや、」

鏡花は椅子に座る角名の上にまたがって自分で動いている。
電気がついているせいか、鮮明にその姿が見える。
いや、ありえへん。
あの二人が?角名はちょっと変態やから一年経って何もしてないのはちゃう思ったけど、鏡花は?

「…鏡花。早くイきたいんだったら自分でもっと動きなよ」

「……北、さんとこのあと、やくっそくしとんねん…ッ!あ、ッ、来てまう…」

俺の名前が出て心臓がドキリとする。

「そうだね。来たらどうなるんだろうね。でも鏡花はそういうの好きでしょ?…ああ、今度あつむとかに見せながらヤる?北さんでもいいよ?」

「そん、な。だめッ」


「また締まった。やっぱり鏡花はドMのド変態だよねぇ。こうやって無理やり縛り付けられてヤラれるのが大好きなんでしょ?」

「ん、ッああ、」

俺は、何を見せられてるんや?
明らかに、今角名は俺に気づいた。
見せつけられてる…?
俺は手にかけていた縁を離して、家に帰った。
/ 9ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp