第1章 人生何が起こるか分からない
―あれから3日後
ようやくパソコンを買いに行ける日になった。
瀬名はやっとだと思い、顔に化粧を施し髪の毛もアレンジして好きな服に着替える。
『お父さんお母さん、パソコン買いに見に行ってくるねー!』
「気をつけてね!」
「まだ外は寒いから風邪引かないようにな!」
父と母の声にはーい!と答え瀬名は家を後にした。
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そして着いた中古屋ショップ。パソコン以外にもゲームなど取り扱っている。でも本命はパソコン。来たことの無い店だったので少しばかり店内を彷徨いた。
そして見つけたパソコンコーナー。
『いっぱいあるけどどれにしようかなぁ〜…ん?おっと?』
パソコンコーナーに置いてある一際目立つ何とも古びたパソコン置かれていた。
有名なパソコン達はどれもガラス張りの棚に置かれていて鍵が閉まっているのに、他のパソコンに紛れてなんとも雑に置かれていた。
『めっちゃレトロなパソコン…。』
少し気になった瀬名はそのパソコンと睨めっこする。だがハッと我に返り、有名どころのパソコンをひとしきり見て店員さんに確認する。そして購入を決めた時、瀬名はあの古びたパソコンは何かと店員さんに尋ねた。
『あそこに置いてある古いパソコン、どこのメーカーですか?』
「それが分からないんです、一応動作は確認しているので動くことには動くのですが…。」
『あ、じゃああのパソコンも貰っていですか?』
「え!?」
店員の反応瀬名は驚いた。なんとも、ここ数ヶ月買い手がみつからず、処分しようとしていたからだ。店員はありがたい気持ちと物好きもいるものだと思っていた。もちろん瀬名はそんなことなど知りはしない。