悪役令嬢に転生したけど推しが中の人だった件について
第16章 神楽坂蓮と『氷の薔薇』
――好感度とか、もう分からない。なるようになれ!破滅以外ならどんな結末も受け入れるさ!
「しかし、なぜ君まで髪飾りを?」
送り主のルシアン様が問いかける。自分の贈り物を故意に壊されていい気はしないだろう。
「こうすれば修理した時に同じような方法になりますから、また同じような髪飾りになると思いましたの」
私はにっこりと微笑んだ。
その案にアメリアを除く四人は大爆笑。
「同じように折れば、同じように治るって……!」
レオン様はお腹を抱え、ノエル様は水晶版に書き込み、あのルシアン様ですら涙を滲ませて笑っていた。
――これって全体イベントスチル発生じゃない!?と思うほどの素敵な絵面だった。
「買った以上、俺が責任を持とう」
ルシアン様は髪飾りを受け取り、「うちで修理させるよ。直ったら二人に届けよう」と引き受けてくれた。
「しかし話には聞いたが、お前マーゴット男爵令嬢を停学に追い込んだってな?やるな!」
レオン様が前のめりに賞賛し、ノエル様は「『氷の薔薇再臨』っと、ひとつの物語が書けそうですね!」とメモを取りながらはしゃいでいた。
ただ一人、冷静だったのはユリウス様。
「事の顛末は聞いたが……お前、あの後自分の足を傷つけたんだろ?叔父様になんと言ったらいいんだ?」
彼が頭を抱えた瞬間――
「――痛っ!」
突如、足首に激痛が走り、私はその場に座り込んだ。