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悪役令嬢に転生したけど推しが中の人だった件について

第11章 文化祭とヴァイオレット


私は朗らかに答え、踵を返して奥へ引っ込んだ。

しばらくして、カートにティーカップとポット、そしてクッキーを乗せた皿を持って戻る。
恭しくカップを置き、紅茶を注ぎ、クッキーを厳かに差し出した。

「こちらはお詫びのサービスでございます」

ロゼッタ嬢は何も疑わず、上機嫌で紅茶をすすり、クッキーを口にした。
「まぁまぁですわね。さすが、ローゼン様の入れたお茶ですわ」

だが、店内に響くのは嘲笑とヒソヒソ声。
異様な雰囲気に彼女は居心地の悪さを覚え、顔を赤らめて叫んだ。

「な……なんですの!? 私を笑うのはどなた!?」

私は大袈裟に手を振り、一礼して口を開いた。
「あぁ!私としたことがご無礼を! 間違えて庶民も買う低価格の茶葉でお茶を出し、庭にいる猫に与えるクッキーをお出ししてしまいました!」

芝居がかった言い方で、彼女のカップと空の皿に視線をやる。
「しかし、マーゴット嬢はお気に召したようで何より。庶民以下の舌をお持ちで安心しました。しっかり全て召し上がってますからね」

私は『氷の微笑』を浮かべ、彼女を見下した。
真っ赤になったロゼッタ嬢は言い返そうとしたが、私が耳元で囁くと、顔色を青くして叫んだ。

「失礼しますわ!」

彼女は慌てて店を出て行った。
私は笑顔でその背を見送り、静かに息を整える。

あわててクラスメイトたちが床を拭き、テーブルを片付け始めた。
――貴族社会において家格は何よりも尊重される。
国内トップクラスの私に、片付けをさせるわけにはいかないのだ。

私はただ、氷の微笑を崩さぬまま、場を支配していた。

「アメリア!大丈夫!? 」


 慌てて奥にいるアメリアに声をかけたが、そこに彼女はいなかった。 代わりにいたのは推しメン・ルシアン様。

彼女は他の生徒が医務室に連れてったよ。

ルシアン様は笑いを堪えながら、そう言うと、

昔の君が出てきたね。

いや、昔とは違うか。正義感から出た行動だろうし…

ルシアンはそう言うと
ヴァイオレット顔をまっすぐ見て

 
「高慢で高飛車で意地悪な君、庶民的に屈託なく笑う君、公爵令嬢として申し分のない発言や微笑みを浮かべる君、どれが本当の君?」

 
ルシアン様の質問が、胸にグサリと刺さる。

 
「それは…」

 
と、言いかけたところで、クラスメイトが顔を出し

 
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