悪役令嬢に転生したけど推しが中の人だった件について
第1章 目が覚めたら
ん?どっかで聞いたことある名前だぞ?
私の中の疑問符が、なにかの形をなそうとしてる。
それは徐々に固まって、あるひとつの結論を出した。
わたしは2人の腕をすり抜けると、急いでベットから降り、壁に備え付けられた姿見まで走った。
急いで自分の姿を映し出して驚愕する。
綺麗に巻かれた銀髪のロングヘアに、高い身長。
女性や少年と同じ紫がかったグレーの瞳。
そこに写っていたのは、私が知ってる私の姿ではなかった。
「――ええぇぇぇ!?」