悪役令嬢に転生したけど推しが中の人だった件について
第1章 目が覚めたら
しばらくして、慌ただしい足音が聞こえると、部屋にこれまた高価そうな、スーツ?なんだろ?まるでゲームの世界の貴族が着てるようなジャケットと、セットアップのコーデに、栗色の髪をオールバックにした男性と、同じく銀髪の少年と同じような銀髪に紫がかったグレーの瞳の女性が、私に向かって足早に駆けてきた。
「おお!無事だったか!」
二人の見知らぬ人に涙されて抱擁される居心地の悪いこと。つか、二人ともどなた?
頭痛が、まだ収まらない。頭には包帯らしきものが巻かれていた。