悪役令嬢に転生したけど推しが中の人だった件について
第1章 目が覚めたら
――それは1週間前の出来事だった。
「う……うーん……」
頭痛で目を覚ましたら、知らない天井があって、銀髪に 瞳は紫がかったグレーの少年が私の顔を覗き込んでいた。
どっかで見覚えのある顔だったが、思い出せない。
それより頭が痛い。
それに少年の瞳も何処か気になる。
グレーに紫がかった瞳って、カラコンかよ?
まだ中学生くらいだろうにませてんな。
そう思いながら、わたしは2度寝しようとしたところでは たっと気がついた。
知らない天井!?てことは家じゃない!?
わたしどこで寝てるの?
急いで私が起き上がると、少年は驚いて少しベットから離れた。
そして、やおら大声で
「父様ー!母様ー!姉様が気がついたよー!」
と叫んだ。
(え?姉様って誰のこと?)
私が不思議そうに少年に目をやる。
少年は銀髪で、色が白く、瞳は紫がかったグレイ。
上等なシルクかな?光沢のある白いシャツにブルーのスラックスを履いている。
部屋を見渡すと、高価そうな調度品に彩られた大きな部屋になにより、天蓋付きの広いベットにネグリジェ姿でわたしは上半身を起こしていた。