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悪役令嬢に転生したけど推しが中の人だった件について

第17章 ルシアンとヴァイオレット


横からレオン様が割って入った。

 
「なら、その勝負!俺も乗るぜ!
婚約者なんか知ったこっちゃねー!
下級貴族でも俺は騎士の家系だ。普通の貴族とは違う。
ヴァイオレット嬢は渡さねーな。背中を預けられる女はそうはいねー!」

 
そう宣言すると、レオン様はベッドの端から飛び降り、堂々と立ち上がった。

 
「同感です」

 
ノエル様が静かに言葉を重ねる。

 
「『氷の薔薇』と名高かったヴァイオレット嬢の見せるいくつもの顔は、僕の想像力を高め、研究意識を高めます。
その勝負、僕も出ましょう」
 

彼は忙しなく水晶版に何かを書きつけ、大文字で『ヴァイオレット嬢争奪』と掲げた。
室内にざわめきが走る。

 
「はー……」

 
大きなため息が響いた。ユリウス様だ。
彼は私の前に出て、庇うように立ち塞がる。

 
「私はローゼン家の一員です。
皆さんがヴァイオレットをどこまで受け入れられるのか……恐らく幼少から育った私だけでしょう。
可愛い従妹を他の方に譲る気はありません。もちろん、親同士が決めた婚約者でも」
 

普段穏やかなユリウス様の瞳が鋭く光り、室内の男性陣を射抜いた。
その眼差しに、レオン様は苦笑し、ノエル様は興奮を隠せず、ルシアン様はただ静かに私を見据えていた。
ルシアン様の声が低く響く。
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