• テキストサイズ

【呪術廻戦】禪院直哉と返命の妻【R指定】

第4章 残る想いと結ぶ誓い


そのまま、仁美の唇にゆっくりとキスを落とした。





軽いキスはすぐに唇が離れる。

まだ怒った顔のまま固まっている仁美の頬を、親指でゆっくり撫でた。

「……その顔。ほんま、俺のこと腹立っとるやろ。」






仁美の眉間の皺を見ながら直哉は笑って言った。

「けどな……そうやって噛みついてくる仁美が、一番かわええんや。意地張って、強がって、すぐ怒って……ほれ、この顔。」





怒ることにすら軽くあしらわれ、仁美は直哉を睨んだ。

直哉はその視線すら愉しむように、ゆっくりと顎をつかんで顔を上げさせた。




「ほら、見せぇや。……俺だけに。」

そう言って直哉は湯の中でスラリと仁美の背中をなぞった。





仁美が息を呑んで背中が跳ねると、直哉の唇がその耳の下に触れた。





「なぁ、仁美……さっきみたいに怒った顔でも、泣きそうな顔でも、全部、俺に見せとけ。他に見せんな。」





ゆっくりと腕が腰へ回り、湯の中でふたりの距離がじわりと詰まっていく。

/ 95ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp