第7章 禪院と事情
直哉の呪力で正常な回路で回している反転術式は、仁美の体を驚くほど改善させていた。
悟が何日もかけて整えていたものを、直哉はほとんど無意識のうちに短時間で補っていた。
それに気づいた瞬間、直哉の口元が満足気にゆっくりと歪む。
直哉は仁美の背中に手を回し引き寄せた。
お互いの顔が近くなり少し鼻先が触れ合った。
距離が縮まり、そっと触れるだけど短いキスをした。
直哉は、そのまま仁美を抱き寄せた。
背中に回された腕が、思ったよりもしっかりと力を持っていて、仁美の体は逃げ場なく胸元に収まる。
直哉は何も言わずもう一度唇に触れると今度は唇を割って、舌が絡んできた。
「っん…っ。」
逃がさない位置で直哉は顔の角度を変え、さっきよりも深く唇を重ねた。
ちゅっと舌が絡まる音を含ませて、直哉の指は仁美の背中から髪に触れ、自分の指に仁美の髪を絡ませながら小さな頭を手のひらに収めた。
向かい合っていた足が絡まった時に、仁美は下腹部の違和感に気が付いた。